はじめに
株式会社ネクストスケープ エンタープライズサービス部の小野塚です。
直近でいくつか仕様駆動開発に対応しているAIツールについて試してみた記事を書かせてもらいました。
1つはspec-workflow-mcp
もう1つはAWS Kiro
他にも幾つかあるのですが、今回AWSのKiro同様、有名どころとしてGithubのSpec Kitを触ってみました。
私が調べた時点(2025/9/20)ではLinux/macOS (または Windows 上の WSL2)が対象となっていました。
ただ、実際触ってみるとWSL2でなくてもWindows+VSCode上で動作確認できましたのでその前提でお話しします。
今回はVS CodeのClaude Code拡張機能を使いますので事前にインストールしておきます。
設定
まずはPowerShellで対象となるプロジェクトが存在するフォルダに移動し、以下のコマンドのいずれかを実行します。
最後のパラメータはプロジェクト名なのですが、省略して--hereでもよいです。
ちなみにここで指定したプロジェクト名がフォルダ名としてプロジェクト内部に作成され、仕様書が格納されます。
uvx --from git+https://github.com/github/spec-kit.git specify init --here
uvx --from git+https://github.com/github/spec-kit.git specify init <PROJECT_NAME>
上記コマンドのうちいずれかを実行しますと以下のようにタイトルがかっこよく表示され、AI アシスタントを選択するように促されます。
今回は前述した通りClaude Codeを選びます。

上記スクリーンショットは2週間前に取得したものでして、その時はcopilot、claude、geminiの3つだったのですが、2025/9/20の時点では以下のようにcursor、qwen、opencode、windsurfと7つに増えています。やはり進化が凄まじいですね。。

2025/9/20の最新版では更に以下のようにスクリプトタイプ、bash/zshか、PowerShellかを選択できます。

その後、プロジェクトの初期化が行われます。

そしてNext stepsとして3つの指示が出ます。

読むとVS Codeを立ち上げろという指示になりますのでそれに従いVS Codeを起動します(最新版ですと「VS Code」とは書かれておらず、AI Agentといった表現になっています)。
ちょっと見づらいと思いますが、VSCodeのエディタの右上にClaudeのアイコンがあるのでそれをクリックしてClaude Code拡張機能を立ち上げてください。

そうするとClaude Codeが立ち上がります。

実装
さて、ここからがポイントなのですが、まずはプロンプト入力欄にスラッシュ「/」を入力してみてください。
その時に使えるコマンドが表示されるのですが、以下の赤枠部分にあるコマンド、/plan、/specify、/tasks等が表示されていないとSpec Kitは使える状態にありませんので、もう一度環境や設定を見直してみてください。
私もそういう症状が出たのですが、一旦VS Codeを終了し、もう一度上の手順を繰り返すことで表示されました。

あらためて上記3つのコマンド(+実装のための「/Implement」コマンド)がSpec Kitのコマンドになりまして、仕様駆動開発ツールである以上、まずは仕様を作成するわけなのですが、そのためのコマンドが上に挙げた3つのうち、/specifyコマンドになります。
「/specify」に続けてどういった仕様を作ってもらうかを記述し、指示するわけですが、他のツールとの比較のために前回、前々回の記事に合わせてToDoアプリの作成を依頼します。
粒度も今まで同様ざっくりと以下のように指示してみます。
「/specify ToDoリスト機能の仕様を作成してください。タスクの追加、完了チェック、削除機能を含めて、基本的なToDoアプリとして動作するようにしたいです。要件から実装タスクまで段階的に作成してください」
このコマンドを受けてまずは仕様書の作成を実行します。

プロジェクト内に「specs」フォルダが作成され、更にspec.mdというファイルが作成されます。これが仕様書になります。

以下のようにspec.mdに色々と書かれていきます。

仕様書の作成が終わると以下のようにその旨と「次のフェーズ(実行計画)の準備ができています」と表示されます。

ちなみにspec.mdの内容は以下のようになりまして、クリックガイドラインやユーザーシナリオ等が記載されています。

次に「/plan」コマンドで実装計画を作成します。
先ほどのspecsフォルダにplan.mdファイルが作成され、そこに実装計画が書き込まれます。

spec.md同様、その記述内容が表示されます。

と、ここまで進んだところで個人的な予想としては次に/tasksでタスクリストの生成、/implementで実装へと進んでToDoアプリができました。めでたしめでたし。。という流れを想像していたのですが、実はそれを超えた動きとなりました。
ここから怒涛の仕様書作成が続きます。
更にresearch.mdというファイルが作られまして、パフォーマンス目標や技術スタック概要が書かれています。

更にapi-endpoints.md。

openapi.yaml

次にquickstart.md(どれだけ作るのだろうか。。とこの時点で筆者は思いました)

CLAUDE.md。これはClaude Code用のファイルですね。

改めてplan.mを更新。

これでやっと終わりまして、次のコマンド「/tasks」によるタスク生成を促されます。

上のスクリーンショットでも見れますが、一応作成されたファイルを以下に挙げておきます。なかなかしっかり作りこんでくれてますね。
- 計画書: C:/git/WebApplication1/specs/001-todo-todo/plan.md
- 研究成果: C:/git/WebApplication1/specs/001-todo-todo/research.md
- データモデル: C:/git/WebApplication1/specs/001-todo-todo/data-model.md
- APIコントラクト: C:/git/WebApplication1/specs/001-todo-todo/contracts/
- 統合テストシナリオ: C:/git/WebApplication1/specs/001-todo-todo/quickstart.md
- Claudeコンテキスト: C:/git/WebApplication1/CLAUDE.md
今回小規模なToDoアプリということもありもっと大規模なプロジェクトであれば他にもドキュメントを作成してくれるのかもしれません。
そして、「/tasks」でタスクリストを作成します。

タスクリスト完成。

さて、いよいよ実装となります。今回特にこちらからは指定していなかったのですが、以下のスクリーンショットにあるように「TDD原則に従って、まずテストから作成して」くれます。KiroもTDDで進めてくれましたが、これもTDDで進めてくれます。
ちなみに今更ではありますが、AIにソースコードを書いてもらうにあたってはその検証は欠かせないものとなり、テストの重要性がより大きなものになると思っています。
そのためにこのようにテストコードを書いてもらうことは必要不可欠になるでしょう。AIツールであればテストコードもすぐに作成できますし。

ちなみにTDD原則に従って。。という記述は以下のスクリーンショット、一番最後の行に書かれています。

さて、実装もどんどん進めてくれまして、最終的にビルド、実行も実施してくれます。

ToDoアプリの画面は以下の通り。

テストコードもしっかり作ってくれまして、全てちゃんと通ることを確認済みです。
ちなみに以下のスクリーンショットはVisual Studio 2022のテストエクスプローラーの画面です。

まとめ
以上がSpec Kitを使った仕様駆動開発の基本的な流れになるかと思います。いかがでしょうか。
spec-workflow-mcpはMCPとして手軽に試せる点(今振り返ると資料も少な目ではありましたが、規模やプロジェクト内容によってはライトな方が良いという場合もあると思います)、Kiroは有料かつAWSならではのしっかりした作り、そしてSpec KitはKiroに負けず劣らずの作りこみですし、Spec Kit自体は無料で利用可能、更に最初に挙げた通り様々なツールに対応。。といったようにそれぞれに特徴があります。
是非皆さんも実際に触っていただき、自分にとって、あるいは利用しようと思っているプロジェクトにとってどのツールが合っているかを確認してもらうのが良いのではないでしょうか。
当社ネクストスケープはこのように生成AIを始めとした新しい技術・知識を日々取り入れており、Webサイト、スマホアプリ、Hololensアプリの開発をはじめ、CMSを利用したサイトの新規構築やリニューアルなど、お客様のニーズに幅広く対応いたします。お困りのことがございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。
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