NEXTSCAPE blog

株式会社ネクストスケープの社員による会社公式ブログです。ネスケラボでは、社員が日頃どのようなことに興味をもっているのか、仕事を通してどのような面白いことに取り組んでいるのかなど、会社や技術に関する情報をマイペースに紹介しています。

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Claudeの「スキル」(Skills)機能を試す

はじめに

株式会社ネクストスケープ Chief Technology Office所属の小野塚です

2025年10月17日にAnthropicがClaude向けの新機能「Skills」を公開しました。

www.anthropic.com

上記のサイトの説明を読むと

「スキルを使用して特定のタスクの実行方法を改善できるようになりました。スキルとは、Claudeが必要に応じて読み込むことができる指示、スクリプト、リソースを含むフォルダです。」

とありますが、ちょっとわかりにくいですね。

Claude(特にClaude Code)を知っている人向けの表現になってしまいますが、カスタムコマンドとMCPの中間にあたるようなものなのではと思っています。

Anthropicsが公式にGitHubでスキルを公開しているので、使えそうなスキルがあればそれをそのまま使ってもらうのがよいかもしれません。

github.com

上記のGitHub内にはdocument-skillsというスキルもありますが、これはWordやExcel、パワーポイント資料を作成するためのスキルになります。
特定のフォーマットでWordファイルを生成したい場合は上記のスキルを参考に他のチームメンバーでも同じフォーマットでWordファイルが作成できるわけです。
そういった繰り返し行う作業、特定の知識に基づく作業、特定のフォーマットに従った出力が必要な場合にスキルが使えるのではと思います。

上で挙げた既存のスキルをそのまま使うこともできますし、独自に作ることも可能です。
まずはSkillsの基本構造を見てみましょう。
/skills/[スキル名]/
├── SKILL.md                   # メインのスキルドキュメント(必須)
├── LICENSE.txt              # ライセンス情報
├── scripts/                       # Pythonスクリプトやツール
├── references/                # 参考資料・ドキュメント
└── [その他のリソース]   # スキル固有のファイル

メインのスキルドキュメント、SKILL.mdは各スキルに必ず存在するものであり、そのスキルの内容はこれを見ればわかるようになっています。
なので上記Github内の各スキルについても何のスキルなのかを知りたい場合はまずはSKILL.mdを参照ください。

また、scriptsフォルダにスクリプトを入れることでスキル内でスクリプトを実行させることも可能です。スキルの特徴の1つと言えるのではないでしょうか。

準備

では、今回はDDDに基づきレビュー、改修を行うスキルを作ってみましょう(DDDって何?という方向けに簡単に説明しますと「ドメイン駆動設計」の略称でして、ソフトウェア開発における設計手法です)。
ただ、実際に上のようなシステム構成を守り、他のスキルを参考に。。スキルを一から作るのはなかなか大変かと思います。
そういった方のために上記Githubでは「skill-creator」というスキルが用意されています。これは文字通りスキルを作成するためのスキルでして、これを使って上記のスキルを作成してみましょう。

「skill-creatorのスキルを使ってDDDのアーキテクチャをレビューするスキルを作ってください。
プロジェクトのディレクトリ構造とコードを見て、
以下をチェックしてほしいです:
・レイヤー分離ができているか
・依存の方向が正しいか(ドメイン層が他に依存していないかなど)
・貧血ドメインモデルになっていないか
・ドメインロジックがサービス層に漏れていないか
スコアと具体的な改善提案を出力してください。」

画像
以下のようにスキルが作成され、ファイルがダウンロードできます。

画像

必ずしもそのように出力されるかはわからないのですが、私の環境で起きたちょっとした注意点としてスキルのファイルは実際にダウンロードするとddd-architecture-reviewer.skillというファイル名になっています。
これはZIPファイルなので拡張子を「.zip」ファイルに変えて解凍しましょう。作られたスキルのフォルダ構造は以下になります。

ddd-architecture-reviewer/
├── SKILL.md 
├── scripts/
│       ├── analyze_dependencies.py
│       └── analyze_structure.py 
└── references/
         ├── evaluation_criteria.md  
         └── language_patterns.md

Windowsであれば以下の場所に配置します。
C:\Users\(ユーザー名)\.claude\skills
そして、ちゃんと設定されているかどうかを確認する必要があるわけなのですが、これもClaudeに聞いてみればわかります。
以下のように「使えるスキルの一覧を出して」とお願いすると現在設定されているスキルを出力してくれて、その中に今回作成したDDDのスキルが入っているがわかります。
ちなみにClaudeのデスクトップアプリの場合はもっと設定が簡単でして、以下の設定画面から「機能」をクリックし、「スキル」の欄の「スキルアップロード」ボタンをクリック、

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以下のようなダイアログが表示されるので上記スキル構造のZIPファイルをアップロードすれば自動的に展開してくれます。


次に評価対象のプロジェクトを用意しておきます。一応これもDDDに基づいて作成するのですが、今回の作業内容を事前に伝えておき、あまり完璧なものにしないようにしてもらいます。

スキル実行

ではいよいよスキルを使ってレビューを行いましょう。以下のプロンプトを投げます。
「ddd-architecture-reviwerスキルを使って現在のプロジェクトのレビューをしてください」
以下のようにレビューが行われます。

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結果が以下のように出力されます。
スキルとしてスコアを出すように設定していたのでちゃんと「総合スコア」として出力されています。
100点中18点というのはちょっと残念なスコアなのですが、まあ「あえて」低くした結果ですので。。

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レポートも出力してもらっています。
以下がその内容です。ソースコードのどの部分が。。というところも含めて出力してくれています。


では、スコアがどれくらい変わるか改修を行います。
プロンプトは以下のような内容で投げます。
「ddd-architecture-reviewerスキル及び今回のレポート内容を踏まえて現在のプロジェクトの改修をしてください」
※実際にはレポートファイルの場所、ファイル名を指定しています。

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そして再度レビューを。。
結果、以下のように100点中97点と非常に高い結果になりました。
レポートも改修前のスコアを比較できるようにしてくれています。配慮が行き届いていて非常に良い感じです。


とりあえずはここで終わりでも良いのですが、あまりのスコアの高さ、変わりっぷりに本当に大丈夫なんだろうかと思ったので、今回のスキルを使わない別モデル、Codexにチェックしてもらいます。
結果が以下。「全体としてDDDの基本にしっかり従っています。」とのこと。

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AIの出力である以上、できれば人間が一通りチェックするべきですが、ある程度は担保できそうです。

最後に

このようにスキルの作成も手伝ってもらえますので最初に挙げたような繰り返し作業が必要になるもの等、スキルが活かせる作業についてはは是非使って(作って)みてください。

ドキュメント生成スキルを拡張して議事録作成スキル、あとは自社SNSへの投稿文についてフォーマットを揃えたい場合に投稿文作成スキルを用意するといったようにプログラミングに限らず様々なスキルが考えられます。

余談ですが、今回の件に限らず、AIが生成した結果に対してどのようにチェックするかは今のところAIツールを使って開発している人達が抱える問題だと思います。
当然コードが分かる人間が責任を持って把握、確認することができればよいのですが、開発ボリュームによってはそれができない(及ばない)場合があります。
そういった場合はこのように別のAIツールを用いてチェックするというのも1つの手かもしれません。

当社ネクストスケープはこのように生成AIを始めとした新しい技術・知識を日々取り入れており、Webサイト、スマホアプリ、Hololensアプリの開発をはじめ、CMSを利用したサイトの新規構築やリニューアルなど、お客様のニーズに幅広く対応いたします。お困りのことがございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。

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