こんにちは。
Sitecoreコマース8のトレーニングを受けてきたので、その時のメモとなります。
Sitecore Commerceの特徴
Sitecoreコマースでは、ECサイトにパーソナライズを導入したり、xDBと連携したオムニチャネルを実現したりといった高いカスタマーエクスペリンスを提供します。また、商品とWebコンテンツを両方をターゲットとした検索や、ファセットや特定のページを上位に持ってくることができる(ブースト機能)高度な検索が備わっています。
また、購入などのイベントにゴールを設定することでエンゲージメントプランも連携するため、廃棄カートを入れて離脱した人にメールを送るといったオートメーションも可能となります。
Sitecore Commerceのモジュール構成
Sitecoreコマースのモジュール構成は下図の通りです。
Sitecoreとコマース製品をつなぐインターフェースのことを「コマースコネクト」と呼びます。コネクター方式となっているため、SitecoreCommerce以外にも、DynamicsAX、uCommerce、独自ECサイトと連携することもできます。
Sitecoreコマース自体には以下のような機能が備わっています。
- 商品カタログ
- インベントリー(在庫)
- 割引(この商品買ったらXX引きなど)
- プロモーション/クーポン
- ステージング環境(Sitecoreのパブリッシュに該当)
- プロファイル(個人情報)
- オーダー(注文)
参考情報
まず最初に、Sitecoreのコマースのセットアップについては、以下のブログに多数の情報があります。
https://www.pine4.net/Memo2/Article/Series/SCpbCS81Setup
Sitecoreの技術調査においては、こちらを読むところからはじめて良いかと思います。
サンプルサイト「ストアフロント」の構成
今回受講したトレーニングでは、Sitecore Commerceのサンプルとなる「ストアフロント」をインストールしました。
https://github.com/Sitecore/Reference-Storefront
コマースのデータベースは、Sitecoreとは別で、SQL Serverに格納されます。
なお、性能が低下しないようCMSサーバーからWebAPI経由ではなくSQL Databaseにアクセスしています(SDK経由)
Sitecoreとは別に、Webサービス用のサイトを立ち上げます。
サーバー構成については、SQL DBに直接アクセスしたり、Commerce Serverを入れたり、BizTalkが出て来る場合もあったので、詳細はトレーニング資料を確認したほうが良さそうです。
「ストアフロント」の画面
サンプルサイトのトップイメージです。
服や靴等をカタログから選択します。
製品の色や種類を選ぶことができます。
Sitecoreの管理画面(Commerce Editor)
次に、Sitecore Commerce関連の管理画面を見ていきましょう。
Commerce Editorというメニューがあるので、クリックします。
コンテンツエディタのコマース専用のツリーが開きます。商品の区分や情報がツリーで展開されます。
このような拡張をする場合には「コーマスデータプロバイダー」を使うことで、商品をSitecoreのツリーのように見せることができ、Sitecore.Itemのようにアクセスすることができます(ただし本体はコマース側なので、ワークフローやバージョン管理の代わりにステージングを使ったりする必要があります)。
各商品(カタログ)の詳細情報を見たり、編集したりできます。
メディアライブラリ側からも商品の画像を見ることができます。
Sitecoreの管理画面(Merchandising Manager)
SPEAK UI側にも「Merchandising Manager(マーチャンダイジング マネージャ)」というボタンを確認することできます。
マーチャンダイジング マネージャでは、商品の関係や値段などを確認できます。
マーチャンダイジング マネージャでは、詳細情報を編集することができます。言語ごとに設定できるため、PIMの機能も備わっているといえます。
色やサイズといったSKUの違いごとの価格設定も確認できます。
SKUの詳細商法を編集できます。
在庫情報、注文の制御といった情報を編集したり確認することもできます。
Commerce Serverのビジネスツール(Catalog & Inventory Schema Manager)
Commerce Serverのアプリケーションから、商品設定を見ることができます。現バージョンではWinFormを使っていますが、今後のバージョンではSitecoreと同じWebUIに変更される予定です。
ビジネスツールでは、商品等の定義を変更できます。
支払い方法などを設定できます。
配送方法を設定できます。
細かい検索を実行できます。
カスタマイズするには
Commerce機能を独自に開発することも可能で、StoreFrontには、そのための雛形なども用意されています。
なお、コマースコネクトはパイプラインで実装しています。注文時はオーダーパイプライン、決済時はペイメントパイプラインというような形です。
https://github.com/Sitecore/Reference-Storefront/tree/master/Storefront/CS/CSF/Connect/Pipelines
が参考になります。
以上、Sitecoreコマースについて、ざっくり記載してみました。次バージョンでは、よりSitecoreに統合されて、使いやすくなってきますので、今後に期待したいと思います。