こんにちは。クラウド事業本部 コンサルティング&テクノロジー部の 開發 です。
この記事はネクストスケープ クラウド事業本部 Advent Calendar 2017の18日目となります。
今回、Ignite2017で発表されたサービスの可用性ゾーン (Availability Zones)を取り上げると供に、
仮想マシンを利用するにあたって、可用性を高めるために必要な他サービスや構成と
どのように違うのか、そして、さらに可用性を上げるための組み合わせ例を記載します。
まず、Azure可用性ゾーンってどのようなサービスなのでしょうか。
Azure 可用性ゾーン
主に、仮想マシンを利用したアプリケーションを構成する際に、可用性を高めるために利用するサービスです。
ゾーンとは、電源・冷却装置・ネットワークが、障害から分離された場所、つまり、データセンターを意味しており、
可用性ゾーンを組むことによって、データセンターレベルの障害があった際に、
データやアプリケーションを保護する事が出来ます。
では、仮想マシンの各構成での障害レベルの保護範囲やSLAはどう違うのでしょうか
仮想マシンを使った場合の構築例
・仮想マシン シングルインスタンス(Standardストレージ利用)
SLA なし
・仮想マシン シングルインスタンス(Premiumストレージ利用)
SLA 99.9 (ダウンタイム 43.2分/月)
・可用性セット(2 つ以上の障害ドメインに仮想マシンを配置)
ラックレベル
SLA 99.95% (ダウンタイム 21.6分/月)
・仮想マシンスケールセット
複数の障害ドメインと更新ドメインがスケール時に暗黙的にバランシングされるという可用性セットが適用されており、可用性セットのSLAに準ずる。
・可用性ゾーン(2 つ以上のゾーンに仮想マシンを配置)
データセンターレベル
GA後に SLA 99.99% (ダウンタイム 4.3分/月)
特にビジネスクリティカルなアプリケーションの場合は、可用性ゾーンも考慮してみてはいかがでしょうか。
これらサービスおよび構成は、さらに可用性を高めるために組み合わせる事が出来ます。
可能な組み合わせがあるので下記に記載します。
可用性を高める機能の組み合わせ例
※可用性を高めるための組み合わせ例の為、複数インスタンスを仮定しているので、
シングルインスタンスは表から省いています。
表のとおり、可用性セット と 可用性ゾーン の両方は選択不可である為、
どちらを使用するかが、選択肢の1つになってくるでしょう。
大きな違いとして、ダウンタイム許容時間が月に5分以内であれば 可用性ゾーン、
20分までなら 可用性セット を選ぶのもよいかもしれません。
また、可用性ゾーン+仮想マシンスケールセットは現在、1つの可用性ゾーンに限りデプロイでき、
複数のゾーンに対するデプロイに関しては、今後サポートを追加する予定とのことですので、楽しみですね。
最後に
要件に合わせて、どのように組むかの選択肢が広がりますね。
可用性ゾーンは、現在時点(12/18)では 米国東部 2 と西ヨーロッパ、そして フランス中部リージョンで利用可能です。
日本リージョンはまだ先かもしれませんが、今のうちに他リージョンで色々と試してみるのもいいですね
Azure仮想マシン自体が、そんなに詳しくないんだって方に朗報!
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内容は仮想マシンスケールセット(VMSS)についてになります。
ぜひ、ご視聴ください!
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